「完璧を目指していた過去から~感情を解放することで発達凸凹の生き辛さが解消する!お話会を開きたい~」

インタビュー第4回目にご協力くださったのは出水かずさん。小学生である長男さんの不登校をきっかけに、3年前にクリニックへ。その際、彼女と長男さんともに、自閉症スペクトラム、ADHDと診断されました。ご自身の特性を受容する過程において、どのような考え方の変化があったのでしょうか?子育てをもしやすくなった出水さんの「心の持ち方」について伺ってみました!ストーリー形式でお送りします。

発達凸凹の特性により、出水さんが困られたことをまとめていただきました!

発達凸凹の特性により、出水さんが困られたことをまとめていただきました!

◼︎昔からずっと続いた「なんとなくの違和感」

「小学生の頃から説明しがたい違和感を持っていました」という出水さん。彼女自身は周り に人が寄ってくるタイプで、また彼女のキャラクターが自然と周りを笑顔にすることも多かった。

しかし周りの友人をみて幼く感じ、距離を置きたい気持ちになったことも多かったという。当時、「学校を辞める」という選択肢が世間の風潮になかったため通い続けたが、常に小学校から離れたいと思っていた。「うまく言えないのですが、大多数の周りのAという意見は理解できるしそれに合わせられるけど、自分はBという意見で、周りと違うことから来る心理的な窮屈さがありました」。

そんな出水さんは、中学の時には家を出ることを心の中で決め、高校で看護を学ぶ道へ。「大人になって働いたら居場所がある。学生だから生きづらい、外の世界に行けば解消されるんじゃないかって。だから稼げる看護師になり、社会の中で自立したい、と当時は思っていましたね」

◼︎優先順位の立て方の相違と、嫌な言葉が頭に残るという苦悩

高校卒業後から、様々な病棟、病院外来、老人ホームと様々な看護経験を重ねた。「職場内のマニュアルではAという答えが正しいのは分かるけど、自分の中の答えはB」という違和感は、社会人になっても変わらず続いた。忙しいクリニックに勤めていた時に、仕事の優先順位の立て方がどうも人と一致しないという感覚があった。頻繁に優先順位の相違を指摘され、その都度「あっ言われてみれば確かにそうだ」とは納得し、自身が取り組んだ仕事が優先的ではなかったと気づく。しかし、ADHD特有の衝動性が勝ち、目についた好きなタスクについ手を出してしまうという。その際、それまでやっていた仕事を後で取り掛かることを忘れて、周りから指摘されることも。

「『感覚派』だから注射は得意だった」という出水さん。一方で、複数の口頭指示をその都度整理し、頭を切り替えて素早く対応することが難しかった。「外科処置など誰かとペアで作業するのが特に苦手でした。その人の動きが読めなくて、たまに溜息をつかれる時も(笑)」。また、患者さんの前で大きな声で叱られることがトラウマになり、いつも出来ている単純作業が出来なくなることもあった。「何か心に引っかかるような言葉を言われると、仕事中であれ、長い間頭に残ってしまうことも悩みの内の一つでした

◼︎デイサービス勤務中に解放した自分自身〜自然体で居ることを自分で許す〜

4年前からは、環境を変えデイサービスで働き始めた。職場のスタッフさんが「A、B、Cの順番で取り掛かってください」と具体的に指示をしてくれ、とても助かっているという。以前の職場よりもタスク量が少なく、優先順位を立てる必要性が減った今も、たまに仕事を忘れることがある。しかし、そういった特徴や、職場において自然体な自分で居ることを、彼女自身がまず許すように。苦手な仕事はほかのスタッフに頼りながら、無理をせずに働けるようになった。

出水さんの長所は、周りの人を惹きつけ、自身のキャラクターで周りを楽しませられることだ。利用者さんに「治療しにお医者さんのもとへ来たけど、時間があるから出水さんの顔を見に来たよ」と言われることがよくある。「空気を読んで話すことは得意ではないですが、周りのスタッフさんが、自分の発言に突っ込みを入れて楽しんでくれます。そしてそのやりとりを見て、利用者さんが笑ったり和んだりしてくれる時間がとても好きです

◼︎トラウマ解放と感情についての学び~子育てママさんに届けたい想い~

長男さんの不登校で悩んでいたころ、出水さんの妹さんがスピリチュアルなことや、心についての勉強を始め、出水さん自身「トラウマ解放」の大切さ等を知った。自身の心の持ち方が、子に及ぼす影響が大きいということを肌で感じた。

以前は、不登校になるのは育て方が悪いからと、自責したり、世間体を過度に気にしたりして、完璧を目指す日々を過ごしていた。「自分と同じように我慢して学校に行きなさい!」そう長男さんに押し付けていた気がするという出水さん。しかし彼女自身、自身の感情を抑えていたことに気づき、それを解放することの大切さを知り、やりたくない事はやめ、やりたい事をする生き方へ変わっていった。自身が変わることで、不登校の長男さんも出水さんと同じように、周囲に惑わされず自分の気持ちに従って物事を選択する、などといった変化があったという。お子さんが不登校で悩むママさんに対して、自身の経験を伝えたいと、以前「不登校相談室」を開いていた。

「スピリチュアルなことって、感覚的なことなので、興味がない人に対して強要はしたくない。でももし子育てなどが辛くて、自分の感情を見つめ解放することに興味がある人が居れば、『トラウマ解放』の大切さを届けたいです。自分自身とても楽になったので。これからは、カウンセラー的な心の姿勢を大切にして、何かしら周りの人の力になれたら嬉しいですね」

「じぶんの凹を認めて許してあげる事が最初の一歩だよ。」出水さんから、発達凸凹で悩む渦中の方へエールをいただいた。

「じぶんの凹を認めて許してあげる事が最初の一歩だよ。」出水さんから、発達凸凹で悩む渦中の方へのエールをいただいた。

■「じぶんの凹を認めて許してあげる事が最初の一歩だよ」

自分自身の『凹』の部分に、マルをあげる。ちゃんと認めて、許してあげることが大切かなと思います。隠すのではなくてね。凸を活かすのは、その土台が出来た次の段階でやっていったらいいんじゃないかなと。感覚的だけれど、『自分で受け入れると周りが変わる。世界が変わる』本当にそんな風に思います」出水さんから、発達凸凹で悩んでいる渦中の方に向けてエールをいただいた。

*ちょっと一息*

現在、出水さんは主婦ということで、yu-kaがADD・ADHD当事者として最もハードルを感じている「子育てと家事の両立」について伺ってみました!

―個人的に、将来子育てと家事を毎日両立することに対してすごく不安がありまして(笑)。 出水さんが子育てや家事をされる上で、ご苦労、また工夫をされている点はありますか?

出水さん:お弁当作りが大変ですね。作り置きが苦手で、何日か後のことまで考えるのは到底無理です。買い物をする際も、二食分ほどだけ買い物をするようにしています。あとは、お弁当容器にどれくらいの量が入るのかをイメージしづらくて、収めることが難しいです。家事をイメージが付きやすく、また忘れにくいものにするために、タスクを細分化したリストを作り、視覚化しています。例えばお弁当作りにおいては、前日の炊飯器予約、鶏肉の下味つけ、当日のおにぎり作り、といったことですね。

お弁当を作られる際のタスクリストを、見せていただきました!

お弁当を作られる際のタスクリストを、見せていただきました!

「なんとなくの違和感」。出水さんが何度も口にされた言葉が印象に残りました。特に、優先順位の立て方のズレの感覚について、特に個人的に共感しました。出水さんのほっとする笑顔が見たくて、ふらっと立ち寄りたくなる。出水さんとお話する中で、そんな利用者さんの気持ちがとても分かった気がします。

また、感覚がとても優れていらっしゃるのと同時に、分析的にご自身を観察されていると感じました。

薬を飲み、自分を奮い立たせて苦手なことをしていた時期もあるけれど、それだけでなくご自身や息子さんの気持ちにしっかりと寄り添い、「休みたいときは休む、休ませる」という選択を大切にされてきた出水さん。彼女の心の持ち方について沢山学びませていただきました。

母娘なぞときカウンセラー高橋りえさんによる、リバースサロン養成講座というものを修了され、トラウマと感情の知識を学ばれた出水さん。「感情を解放することで、発達凸凹の生きづらさが解消する!お話し会」を開催される際は、LASSで応援・コラボレーションさせていただけたらと思います! (取材・emo/yu-ka  文・yu-ka  編集・yuh/emo)

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