「憧れていたリーダー像への道のり~用務員さんへのサプライズがしたい~」吉岡とおる君

記念すべきインタビュー第1回目にご協力くださったのは、21歳大学生、吉岡とおる君(仮名)。在学時、吉岡君はクリニックでアスペルガーの傾向があると言われました。発達凸凹により幼いころから感じていた生き辛さを、どのように乗り越えたのか、ストーリーでお送りします。

大阪梅田コワーキング&貸し会議室セミナールーム撮影スペース「Blue+ブルータス」にて取材。カラフルな内装を眺めながら「いいアイディアが沸きそうですね。」とワクワクする吉岡君。

大阪梅田コワーキング&貸し会議室セミナールーム撮影スペース「Blue+ブルータス」にて取材。カラフルな内装を眺めながら「いいアイディアが沸きそうですね。」とワクワクする吉岡君。

 

■論理的思考が得意だった小学生時代 

小学生時代から、頭の中でロジカルに物事を考えることが好きだったという吉岡君。中学受験のために塾へ通い、早期から考える訓練を積んでいたことも要因と振り返るが、周りの人は考えることにあまり慣れてないと、思考の差を感じたこともあったという。

その頃、吉岡君の好きな科目は社会。現実社会を知るのが大好きで、国会等の現状が明らかになることが面白かったと笑顔で振り返る。逆に、歴史はピンとこず、「過去の事例を言われても、その状況にいないので想像がつかないなといつも感じていました

さすが論理的な吉岡君らしく、数学・理科も得意科目。一方で、国語は苦手とし、筆者の気持ちを読み取る小説問題が難しかったと話す。また、音楽の授業は、リズムや歌があまり得意でなかったことから苦痛の時間だった。

■将来への漠然とした不安を抱え

発達凹が要因の苦労は、「物事を悲観的に見てしまい不安に駆られることが多かったこと」。プラスに未来を想像することが難しい、と自己を分析する。小学生の頃、将来の自分について悲観的に考えており、その思考が頭から離れなかった。

こだわりの強さから、良心的でない人とは、一緒に居たくないと強く距離を取りたがることがあったという。

また、サッカー部所属時は、集団行動に苦手さを感じた。週6の練習に加え、遠征の移動や、昼食までも同じメンバー達と共にすることを求められた吉岡君は、「一人になりたい」と窮屈に感じる瞬間も多かった。

■頭脳明晰なリーダー、周囲との関わりに立ちはだかる壁

目立つことが好きで、中学生時にHR(ホームルーム)委員に立候補した吉岡君。得意なことは、上記のロジカル思考から、物事進める上での最短距離を頭の中で組み立て、説明することだ。「このやり方で進めると上手くいくと周りに伝え、皆に驚かれたり、分かりやすいと言われたりすることが嬉しかった」

しかし、独りよがりになり、周りがついて来ていないと感じる場面も多かった。自分は、いわゆる『真面目で一人つっぱしる』タイプなのに対し、隣のクラスのHR委員は周りを巻き込み、クラスメイトが自然とついて来ていたように見えた。そこに強い憧れと嫉妬を覚えた。

■実際に発達凸凹が分かった瞬間

彼は大学在学中、クリニックの先生にアスペルガーの傾向があると言い渡された。「刺激に対して敏感である」ことが特徴として挙げられた。実際、頭が絶えず動いていて夜眠れない、後ろの人の話し声が気になる、等の傾向がある。大きな声が苦手で、誰かが怒鳴られ叱られていると、自分ごとのように感じてしまう。敏感さ故の悩みだ。「傾向がわかって楽になったが、もう少し前の時点で分かっていたらなとも思いました」

■違いに寛容な環境で感じた生きやすさ

ニュージーランドでの留学経験を回想し、その場の開放感を思い出した。「あの時、すごく活き活きしていたな」。英語が得意だった吉岡君は、日本人同士で集まらず、現地の人と積極的に会話をしていた。現地の方は、それぞれが個性を全開にし、自由に生きているということを肌で感じた。正解がない世界。自分が何を好きであろうが、決して偏見の視線はない。「自分の悩みは小さかった。周りに合わせて無理をしなくてよかったんだ」。この環境を経験して、少し楽になった。

積極的に英語で現地の方へ話しかける吉岡君。周りの学生からあっと驚かれたことも嬉しかった。

積極的に英語で現地の方へ話しかける吉岡君。周りの学生からあっと驚かれたことも嬉しかった。

■周りの人を巻き込んで挑んだ企画

せっかく生きているなら周りと違うことをしたいと語る吉岡君は、大学ではユニークなイベントを企画。準備の際は、誰かに依頼して、思い通りの成果物が返ってこない可能性があるなら、全て自分でやった方がいいと、タスク全てをこなすことが多かった。しかし、大学2回生時に企画したとあるイベントで、さすがに一人では準備を回せないと感じ、周りに頼ることにチャレンジした。人前で、テンション高く盛り上げることが苦手という吉岡君は、MCを友人に任せ、結果イベントは大盛況。自分自身の負担が減ったことは勿論、他の人を頼る重要性を感じた。今では、仲間とアイディアを出し合ったり、仲間から企画への助言を得たりすることで、新たなことを発見できるプロセスを楽しんでいる。

■次に感謝の想いを届けたい先は

吉岡君はいま、周りが自然とついてくるようなリーダーへと近づいている。「イベントはいつも感謝の気持ちがベースとなっています」。と話す吉岡君は、持ち前のアイディアで参加者をあっと驚かせ、参加者同士の交流をも深める楽しい企画を実現している。

次なる企画は、「卒業時に、学校の用務員さん、警備員さんへサプライズをすること」。ごみ箱外にゴミを捨てていく生徒を横目に見て、悲しさやいらだちを覚えることも多かった。いつもサポートしてくれている用務員さん達は、学校で感謝の言葉を直接かけられる機会は少ないかもしれないと仮定し、プロジェクトメンバーを募って一緒に用務員さんを喜ばせられるような企画をしたいという。

■『人って凸凹があるからおもしろいんだよ:)』

「完璧な人なんか居ない。何でも出来る人に共感したり、面白いと感じたりする機会は個人的には少なくて、『抜け』という人間味になんとなく惹きつけられるのかなと思います。また、悩んだときは一人で悩まず周りの人に相談してみてください」。悩みの渦中にいる凸凹さんへのエールをもらった。

吉岡君から、発達凸凹さんへのメッセージ。「人って凸凹があるからおもしろいんだよ:)」

吉岡君から、発達凸凹さんへのメッセージ。「人って凸凹があるからおもしろいんだよ:)」

取材を通して、終始吉岡君の頭のキレの良さを感じました。人の気持ちを敏感に察知することが多く辛いこともあったかと思いますが、その感受性により、相手を想ったイベント企画が生まれるのだと感じました。論理的思考力と抜群のアイディア力、また色彩感覚を活かした次なる企画を応援しています★

用務員さん、警備員さんへのサプライズが楽しみです!!(文・yu-ka

 

*WHAT’S コーチングインタビュー?*
LASS TO THE DREAMでは、自分の得意・好き、努力してきた部分に着目出来るきっかけを作るため、コーチング的視点を用いた取材をしています。
人の素敵なところが大好きすぎるライターyu-kaとemoが、時に主観的表現で、発達凸凹さんの凸を熱く伝えすぎることをご理解ください。
LASS TO THE DREAMは、叱咤・自責経験が多くなりがちな発達凸凹さんの凸に視点を向けてもらうメディアです。

 

「憧れていたリーダー像への道のり~用務員さんへのサプライズがしたい~」吉岡とおる君” に対して 2 件のコメントがあります

  1. Saki* より:

    素敵な取り組み、ようやく形になったんですね!
    おめでとうございます^^

    診断はまだなのですが、私自身はADHDの傾向があるなぁと思っています。
    でもこの記事の「敏感さ」の項目を読んで、「もしかしたらアスペルガーの傾向もあるのかな・・・」と視野が広がったような気がします。
    ありがとうございます。
    応援していますね!!!!!楽しみにしています(*˘︶˘*).。.:*♡

    1. 編集 dream より:

      Saki*さん
      記念すべき、コメント第一号嬉しいです:)
      ありがとうございます!!!オープンさせていただきました!
      特性を知るうえで、記事が少しでも参考になったなら、幸いです!

      今後の記事も楽しみにしてください?
      応援していただき嬉しいです!!いつもありがとうございます?

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