日本発達障害学会&one day cafe.kyotoでの報告会

yu-kaです。

夏はとっくの前に過ぎ去ってしまってしまいましたが…報告です!

去る8月11・12日、群馬県前橋市で開催された「第52回日本発達障害学会」研究大会に、当事者として参加してきました。

学会にてポスター発表をされていた方とご縁があり、ご厚意で地元を案内くださりました。

(群馬県名物「焼きまんじゅう」も美味しくいただきましたよ!♪)

学会参加の際にご一緒させていただいた

One day cafe.kyotoメンバーのお一人である やまえもんさん、

同志社大学大学院で「大人の発達障害者に対するサービスの実現性と発達障害者をリードユーザーとしたインクルーシブデザインの可能性」につき研究されている奥野さんとともに、

8月27日に開催されたone day cafe.kyotoにお邪魔して、学会報告をさせていただきました。

松井大さんによるグラフィックレコード

yu-kaが個人的に気になった研究の概要を3点ご紹介します。

ひとつめは、

『発達障害者の感情認知の特性評価とコミュニケーション上の課題の検討~F&T感情識別検査を用いて調査結果から~』知名 青子氏(障害者職業総合センター研究部門)/ 向後 礼子氏(近畿大学 教職教育部)

明確な感情、また曖昧な感情をどう認知するかを判定するツールを開発されたのです。

一般的にはASDの方は「人の感情を把握することが苦手」と言われていますが、完全にそう言いきれないのでは?と、研究結果を拝見することで考えさせられました。

「人の感情を、音声のみ,表情のみ,あるいは両方、どのパターンで捉えがちなのでろう?」

「曖昧な表情を見て、プラス、あるいはマイナスどちらに捉えがちなんだろう?」

 

その「傾向」を知るということは「働く」という場面でとても大切だなと感じました。実際にモニターとなった方々も、「自己理解につながった」という感想を挙げておられました。

支援者の方にとっても、当事者の感情認知傾向を知ることで、支援がしやすくなるのではないかと感じました。

近畿大学でモニターとして、ツール診断に参加できるそうですよ!

 

ふたつめは、『発達障害者の職務創出支援に関する研究ー事例調査結果からー』岩佐 美樹 氏(障害者職業総合センター研究部門)

「職務創出支援」についての研究です。

企業は、障害者に対して、どのように業務を任せたらよいか迷うことがあるかと思います。

職場に既にある作業を切り出し、再構成することにより、障害者が従事する職務を創出する「切り出し・再構成」モデルは、知的障害者のために作られたが、他の障害者にも幅広く有効。では、発達凸凹の方にとってはどうだろう?という研究されたものです。

上記モデルのほか、

・積み上げモデル

(はじめは限定的な仕事を任せ、目標地点に向かい、徐々に新たな作業を積み上げていく)

・特化モデル

(強みを活かす既存の職務や再構成された新たな職務を選び渡し、一部不得手な作業などを担当の見直しや支援対象に

も有効であり、あくまでも「発達凸凹の方にあった職務」ではなく、

「発達凸凹をもった『Aさん』に適した職務は何か」と個人に焦点を当てて考えることが大切とのことでした。

 

3つ目は、『自閉症スペクトラム障害児における自己/他者理解の程度と社会的相互作用場面の関連による検討』鈴木 徹 氏(秋田大学教育文化学部)/平野 幹雄 氏(東北文化が有縁大学医療福祉学部)

ASDの自己理解と他者理解についての研究です。

自己理解に関してには、すごろく課題を、他者理解には、ボールのもんだい(アニメーション版「心の理論課題」)をASD23名、知的障害者16名に実施したところ、

・自己/他者理解課題においては知的障害の方が、ASDよりも課題通過率が高かった。

→ASD群における自己/他者理解通過率の低さは、知的能力の影響によるものでなく、障害特徴を示すもの。

・自己/他者理解の程度の違いによって、社会的相互作用場面の様子が変わっていた。(理解の程度が進んでいる方が、実際に勃発する問題が少ない)

ということでした。自己理解・他者理解に関するASDの特性、また心の理論に関心があったため、興味深かったです。

松井大さんによるグラフィックレコード

奥野さんは、発達障害学生キャリア支援隊小谷 裕実 氏(京都教育大学 発達障害学科教授)/西澤 直美 氏(花園大学 総務部総務課)/佐野 大祐 氏(なんたん障害者就業・生活支援センター)/角谷 和好 氏(株式会社三六六代表)/松下 妙子 氏(京都府商工労働観光部総合就業支援室障害者雇用推進担当)

による、『発達障害学生キャリア形成支援の方略‐大学へのアンケート調査と発達障害学生に特化したインターンシップの試み‐』によるの発表について取り上げられていました。

教育機関としての責務を果たすために、大学が現実的なサポートを提供しようとされていること。大学と企業、両方にアプローチしようとされていることから、発達障害支援に強く可能性を感じておられました。

やまえもんさんは、

印象に残った研究発表として、
『ぜ発達障害者支援センターは知られていないのか?』群馬社会福祉専門学校・伊花明美氏

『高機能自閉症スペクトラム者の就労継続に関する質的研究』群馬医療福祉大学社会福祉学部・川端奈津子氏

また、実行委員会シンポジウム、『医療の現場から見た発達障害児者の教育と福祉』
国立重度知的障害者総合施設のぞみの園・有賀道生氏の

講演内容などにつき、紹介されていました。

 

いずれも、詳しい研究結果は発表者にお問い合わせくださったらと思います。そして、

2018年の第53回研究大会は広島県福山で、昨年同様8月11日・12日の2日間の日程で行われます。

気になられた方はぜひご参加されてみては?

yu-ka

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